ある日俺は上級生に『気に入らない』という理由で体育館裏に呼び出させれた


たぶん四、五人ぐらいだっかな

覚えてねーけど多分そんくらい。




むこうにいたときも喧嘩はしょっちゅうだったからいつものことだと思っていた


早く済ませたくて黙ってついて行った





そして着くやいなや胸ぐらを掴まれた





「おい、一年
お前東京から来たんかなんか知らんけど調子乗んなや」



こーゆーのんっとにめんどくせーなー






なんやねんその目
喧嘩売っとんのか?あぁ?

気に入らんねん、その金髪もよぉ」




くっだらねー理由で人の事呼び出してんじゃねーよ

ほっとけくそ



あー、次何だっけー
忘れた

終わったらで小鳥遊に聞こ





だるすぎてそんなことを考えながらあくびをした






「だからその態度が腹立つ言うてんねや!!」





ガッ





俺は右頬を思い切り殴られた



やり返せばそれだけ長くなるだけだと思い俺はただ終わるのを待った








「やられっぱなしか、おもんないのぉ!
悔しかったらやり返してこいや!」




一人相手に多人数できてるくせによく言うな







「やめてほしかったら、土下座して
『やめてくださいお願いします』って言うてみろや」





力が入らなくなりぐったりとした俺の顔を持ち上げ、一人が笑いながらそう言った







「誰が言うかクソったれ」




俺は口の中に溜まっていた血を吐き出し
そう言い放った


そいつの眉がピクっと動き、あれ持って来いと言い、一人にバットを持ってこさせた



「小坂さん、流石にもうやばいんじゃ…」



バットはやばいと思ったのか俺を抑えていた一人がボソっと言った





「あぁ?何ビビってんねん
木製やし死ぬわけないやろ
黙って抑えとけや」



バットを振りかぶりいつでも打てる状態だ

本気の顔をしている



あぁこれ死ぬかもな






素直に謝れば終わる

それは分かっているが



こんなやつに頭下げるくらいならバットで一発喰らう方がよっぽどましだ



俺は覚悟を決め目を閉じた