俺のドSセンサーが働いてきた


「なぁお前さー、気づいてる?」


「何が」


「耳真っ赤」



「なっ!?」




俺がそう言うとすごい速さで耳を両手で隠した



と同時に包帯が床に転げ落ち
またワタワタと包帯を追いかける



こいつ、可愛すぎるだろ




「は、はい!
もう終わったから行っていいよ!」



顔を真っ赤にしたまま素早く手当てを終え、犬を追い払うように手を降っている


すごい速さで。(笑)



「もう早退したってことでいいじゃん
もう一時間ここにいよーぜー」


もっと困らせたくなってベッドに寝そべって布団を被り寝たふりをした


「あほか!お前は病院行け!」




「だーいじょーぶだって
骨いってねーから」




「あほ、大丈夫じゃないって…わっ!」




近づいてきた小鳥遊の手を引いてベッドの中へと巻き込んだ

テンパるこいつをもっと見たい


「っちょ、え!?
何すん…」


「眠い」



「はぁ!?じゃあ一人で寝なーよ!」


「寒い」



「何言ってんねん!
は、な、せ、〜~~!!!」



「暴れたら腕痛いからじっとしてて」




「うっ…」


そう言うと腕の中が急に大人しくなった

腕が痛いのは嘘ではないけどそんなに激痛ってほどでもないから大丈夫なんだけど



これは効果あるな
しばらくこの手でいこう




「なぁ、ほんまそれ病院行って一回診てもらわなあかんって」



「いいってそんなん」


バケツで殴られたとは言え、女の力で骨まではいかないだろう



普通に動かせるし、たぶん打撲程度だ



でもやっぱり、自分を庇って受けた傷というのを気にしてるみたいだ



俺が「気にするな」と言おうとした
その時…