あれ?






「さっきからなんっっべんも言おうとしてるのにちゃんと聞けや!!


私は別にあいつのこと好きとか思ってない!
そんなくだらんことで呼び出さんといてくれる?もう昼休憩終わるやん!お昼食べそこねたやん!お腹すいてたのに!あほ!」





うわ、あいつキレてる…。

てか今お昼のことはいいだろ





「だいたい、あんたらほんまにあいつのことちゃんと好きなん?ちゃんとあいつのこと見えてんの?

さっき、なんか私に取られるとかみんなのものとか訳わからんこと言いやったけど、

何なんそれ?
橘はモノちゃうんやで


好きになるとかならんとか本人の自由やろ
こんなんされたらあいつちゃんとできんやん

好きの表し方もっと他にあるやろ
好きなら好きで正々堂々勝負しろ!

橘のこと好きならもっとあいつのことも考えてやれ!」




「な…!」



三人は返す言葉もないのか口をパクパクさせている




三人相手に一人で向かってくとか
やっぱすげーわ




俺の気持ちをそのままそっくり言ってくれたような気がした




俺のことで本気で怒ってくれた
それが、めちゃくちゃ嬉しかった






「っさいな!!
あんたホントむかつく!!」



そう言って女が小鳥遊を殴ろうとしてバケツを振りかざした