私が望むものはいつも、手に入らなかった。


友情も、普通の生活も、幸せも。


いつだってそれらは、手の届かない所にある。


今も、知りたい事が、手に入らない。


「何故私が此処…、氷月学園に居るのか、ちゃんと教えて貰えるのよね?」


出来ることなら、あの人に、あの人たちに会う前に、教えてもらいたいものね。


「朔、雪兄、答えて」


朔「…隠し通せない、よね。分かった、話すよちゃんと」


雪「良いのか?」


朔「いいも何も、お姫様が望むんだから。詳細は話せないけど」


それでも、私だけ仲間外れだなんて寂しいじゃない。


だから、十分よ。