そうだけ言うと、スーパーの入口へ向かってしまう氷野くん。


な、なんなんだ氷野くん……!!


優しいのかテキトーなのかわからない。 というか、頑固なのは氷野くんもおあいこだもんね!



「引っ越してきたばっかりなんだし、住人の好意に甘えれば?」



わたしが横に並ぶと、ポーカーフェイスを崩さずそう言われた。


なんだ氷野くん、優しい人だぁ……!



「あざーっす!!」


「……は? なにそれ」


「えへへ、今少年マンガにハマってて」


「へえ」



さらっと流された感じからすると氷野くんはマンガ読まないのか……。