あ! 今、気づいたんだけど。
「氷野くん、お会計いっしょです……っ」
「わかってるよ」
わたしのほうを見ることなく、冷静な対応な氷野くん。
わかってるよって……え、待て、氷野くん普通にお金を払おうとしてるのですが。
「ありがとうございました〜」
氷野くんの支払いがスマートすぎて、財布を手にしたままぽかんとするわたし。
掴みどころがない人だなぁ……。
なんて思ったあと、店員さんの声でハッと我に返り、カゴを持った氷野くんを追いかけた。
「氷野くん! わたしの分、払います!」
「あんたは卵と牛乳だっけ? それ、袋に入れて」



