純情ラバーズ






「ふふ」


「なに笑ってんの。 気持ち悪い」



苦手なことをわたしに知られて恥ずかしいのかなぁ、なんて考えると笑ってしまう。


だから、氷野くんになに言われようとにこにこしたままなわたし。



「……行くって言ってるでしょ」


「!?」



しびれを切らしたように氷野くんがわたしの手を握る。


な、え、手が……!!



握るというか、掴むと言ったほうが正しいかもしれない。


わたしの手を掴んだまま、氷野くんはすたすた歩いていく。



「いらっしゃいませー」



店員さんに迎えられ、ちょっとむっとした顔のままカゴを置く氷野くん。