「じゃあ俺、昼寝に戻るんで。 お菓子、ありがとね」 「あっ、はい!」 氷野くんはそんなことを言ってドアを閉めてしまい、わたしはびっくりしながらうしろに一歩下がった。 どうしようどうしよう。 どうもできないけどどうしよう。 氷野くんがお隣さんなんて……! 「わたし幸せすぎて死にそう……」 なんて浮ついたひとりごとを言いながら、階段を下りる。 あとは、真下の102号室の人にあいさつすれば終わりだ。 どんな人が住んでるのかな。 ーーピーンポーン。 「……はい?」 「わあ! はやい!」