純情ラバーズ






「ひ、氷野くん……!?」



わたしが間違えるわけない。


ダルそうにドアのふちにもたれて、表情を一切変えることなく立っている氷野くん。


5組の、八高の、わたしの……王子様だ。



「……ん?」


「!!?」



首をかしげながら、なぜかわたしのほうへ顔を近づけてくる氷野くん。



な、ななな、なんで、なんなの。


氷野くんーーー!?



「あ、あんたか。 隣のクラスの」


「ひえ……」



わたしのこと認識してくれたのはうれしいんですけどね、なんでそんなに近いんでしょうか氷野くん。


うわああ助けて、心臓とまる!



「あ、悪い」