だから、安心して行ってきてね。
「帰ってきたときは、アメリカみやげよろしくね!」
涙を拭ってお父さんとお母さんに笑いかけると、ふたりも笑ってくれた。
それから、お昼ごはんを食べ終えると引っ越し業者の人がたくさんやってきた。
「では運んでいきますねー」
まずわたしの部屋のものから運び出されてトラックに乗せられていく。
リビングのテレビや食器棚、冷蔵庫などはわたしがもらうことになった。
「あんなに家具持っていって、ひとり暮らし用のアパートに入るかなあ」
「大丈夫でしょ。 うちの家具は他のお家より小さいほうだと思うわよ」