純情ラバーズ






江藤くんの言葉を無視して、教室に入っていく氷野くん。


そんな氷野くんを、しぶしぶといった感じで江藤くんは追いかけていった。



「うすうす感づいてたけど、蒼ってやっぱ百華ちゃんが好きなんだ」


「っ、え!?」



びっくりして、思わず手に持っていた宣伝のちらしを落としてしまった。


廊下に広がってしまったちらしをかがんで拾う。



やっぱ百華ちゃんが好きなんだ、って?


氷野くんは茜さんにそんなそぶりを見せたこと、あるっけ……?



「はい、これも」


「あ、ありがとうございます……」


「ふふ、びっくりした?」



ちらしを受けとって顔を上げると、茜さんがイタズラっぽく笑っていた。