純情ラバーズ






混乱していると、受付にいる柴くんが声をかけてきた。


その途端、さっきから感じていた視線が、さらに強くなった。



うっわ、よくわからないけど、この状況はいろいろと恥ずかしい……!


うつむくしかできないわたしの耳もとに、氷野くんが近づく。



「……ほら、いこ」



そう、優しい声でささやいて、わたしの腕を引いた。


えっ、な、なんだ……!?



氷野くん、どうしてもいきたいところとかあるのかな。


混乱する頭のすみで、そんな冷静なことを考えながら、氷野くんについていった。



「ん? 屋上……?」



階段を上がり、長い廊下を歩いて、また、小さな階段が現れた。


数段上ると、ドアがある。