純情ラバーズ






ふわりと笑った、氷野くん。


氷野くんはやわらかな表情ばかりで、変に期待をしてしまう。



もしかして、氷野くんも……って、わたしなに考えてるの!?


活を入れるように、ぱんっと両手で自分の頬をたたくと、氷野くんが目を丸くして、わたしを見た。



「……もも?」


「はっ、ごめんね! なんでもない!」



あー、もう! 余計なこと考えるのなし!


とりあえず、お化け屋敷を繁盛させることだけ考えよう!



「それじゃあ氷野くん、宣伝がんばって! あと、いろいろ気をつけてね!」


「? うん」



氷野くんは、ふしぎそうな顔をしたあと、素直にこくんとうなずいた。