「どうも、お久しぶりです」



八高祭、前日。


最後の実行委員会が終わり、そそくさと席を立ったわたしに誰かが声をかけてきた。



「ま、真琴ちゃん……」



わたしが今、もっとも苦手としている人。



本格的な八高祭の準備が始まって2週間、何回も実行委員会があった。


でも、そのたびにわたしは真琴ちゃんから逃げるように帰っていた。



……だけど、委員会最後の日、ついに真琴ちゃんにつかまった。



「ど、どうしたの?」


「いや、どうもしないんですけど……最近ももさんがあたしを避けてるような気がしたので」


「う……」