ちなみに、衣装は着れなくなった洋服など古着を使っている。


わたしも、サイズが合わなくなった洋服を提供した。



「よし、測れた! ありがとね〜」


「うん! ちなみにどんな衣装なの?」


「それは当日のお楽しみってことで!」



衣装係の子にかわいく微笑まれて、わたしは口を結んだ。


すごく気になるけど……みんなの言う通り当日のお楽しみってことにしよう。



「で、氷野くんに会えたの?」



またペンキぬりの作業を再開すると、ありちゃんが口を開いた。


わたしはふふ、と口もとをゆるめる。



「なに、怪しい」


「えっ、ひどいな!」