純情ラバーズ






そ、そんな急に!?


心の準備もできてないし、言いたいことも考えてないのに!



ちらっと視線を上げると、優しい顔をしてわたしの言葉を待っていてくれる氷野くんがいる。


……今、ちゃんと言おう。



「あのね、もし氷野くんがよかったら八高祭の模擬店、いっしょに回りたいなと思って……」



なんとかそれだけ言うと、わたしはすぐにうつむいた。


なんて、言われるんだろう……。



「……俺で、いいの?」


「へ?」



予想とは違った返事に、わたしは反射的に顔を上げてしまった。


すると氷野くんは、ふいっと目を逸らして手の甲で顔を隠してしまった。



「いや、ごめん。 びっくりしただけ」