ぺた、ぺた、ぺたと、ペンキをぬり続けるありちゃん。



いやいやいや! ちょっと待てよ。


すごく大事なことを忘れてるような……。



「コスプレしたりするよね。 なにかしら制服以外のものをきるよね……」


「そうかもね」


「っ、え!! じゃあ、氷野くんが執事服きたりするのかな!?」



完全に手がとまったわたしを、ありちゃんがじとっと見てくる。


おっと、いけないいけない。 実行委員としてきちんと仕事をしないとね。



「は〜、執事服かぁ……」



かっこいいだろうなぁ。


いっしょに写真撮ったりできないかな。