純情ラバーズ






「そうそう! 蒼とももちゃんがお……」


「わあああああ、じ、時間だよそろそろ! 前向いたほうがいいかも!」



わざと大きな声を上げると、無理やり江藤くんを前に向かせた。


わたしの大声にびっくりしたのか、周りの人も見てくる。



わああ〜、やってしまった!


だって、こんなところでぽろっと氷野くんとのこと言われたら困る!



「そろったかー?」



うつむいていると、そう言いながら先生が教室に入ってきた。


ナイスタイミング! はじめて先生の登場に感謝したかも。



「どうしたの、ももちゃん」


「いいから、前向いて!」



不服そうに振り向いてくる江藤くんに黒板を指さしながら、前向いてとうったえた。