純情ラバーズ






ありちゃんには、告白の件を話してある。


わたしの言葉に、ありちゃんは事情を理解してくれたみたい。



「そんな泣きそうな顔しないのー。 氷野くんもいつも通りだったじゃん!」


「ありちゃん……」


「いつも通りすぎて、告白は聞こえてなかったとしか思えないんだけど……」


「そうかな……?」



そんな会話をしながらカギをかけ、わたしたちも階段を下りた。



告白が聞こえてなかったなら、このまま、なにもしないほうがいい。


わたしが我慢、すればいいんだよね。



「なーんか気持ち悪いなぁ」


「ん? なにが?」



駅までの道のりの途中、ありちゃんが不服そうな声でそう言った。