純情ラバーズ






好き、って気持ちと同時に切なくなって、わたしはあわてて笑顔をつくった。



このままの、変わらない関係でいたい。


彼女になれないとしても、お隣さんとして笑っていられるなら。



……それで、いい。



「ん、まあ楽しんでくるよ」



氷野くんは、わたしのうしろに隠れていたありちゃんに小さく頭を下げて、階段を下りていった。


な、今のおじぎ! かわいい!



「わっ、なに!」



バッと振り返ると、ありちゃんがびっくりしたように見てくる。


ありちゃんの困惑する表情の前で、うっと顔をしかめるわたし。



「わ、笑えてたかなぁ……」