それから結局、茉美さんは1時間ほどうちにいたあと、帰ることになった。



「また話聞かせてね〜!」


「……はい」


「いやそうな顔するな!」



そんなツッコミを入れて、茉美さんは機嫌のよさそうな顔で出ていった。



茉美さんと話したら、すこしだけ気持ちが軽くなった。


わたしは意外とがんばったのかもしれないと、思えてしまった。


……告白しただけでも。



『百華ちゃんは十分蒼くんを翻弄してると思うけど〜?』



だったら、茉美さんの言葉をすこしだけ、信じてみることにして。



避けない。


そして、変な態度をとらない。



自分の気持ちに、正直になる。


だからいつも通り、氷野くんのことが好きなわたしでいよう……!