立ち上がったときに、ちょうどチャイムが鳴った。
「?」
テーブルに置いていたスマホを勉強机の上に移動させて、ドアに向かう。
宅配便ではないし、宗教の勧誘ならお断りしなきゃ……。
片目をつむって、おそるおそる外の様子を見る。
「あ、茉美さん……!」
わたしの真下の102号室に住んでいる、茉美さんが立っていた。
どうしたんだろう?
「茉美さん、こんにちは〜」
「急に押しかけてごめんね。 これ、旅行のおみやげ。 よかったら」
「おみやげですか……! ありがとうございます! 上がってお茶でも飲んでいってください」



