きっと、氷野くんがわたしを見かけたら、あいさつをしてくれるんだろうな。
さっきだって、避けられてるってわかってて話しかけた、って言ってたもんね。
優しいんだ、氷野くんは。
お隣さんである以上、関わりを断つことはできないし、そんなことしたってわたしの未練がましい気持ちが残るだけだ。
だったらもう、わたしは腹をくくるしか、ない。
氷野くんが告白の話題に触れたら、返事を受けとめる。
なにも起こらなかったら……わたしの告白は、なかったことになる。
それでいい。
「忘れて」って言葉は、取り消せないけど……。
覚悟を決めると、すこしだけ安心した。