「逃げぐせって、氷野くんを避けてるってことでしょ?」


「うん……」


「避けてるってことは、いつも氷野くんを視界に入れてるって証拠だもんね」



ありちゃんの言葉で、わたしは自分の想いをさらに強く自覚した。


氷野くんを避けることができるのは、逆にカレを視界に入れているから……。



なんだ、わたし。


ほんと諦めが悪いなぁ……。



「いろいろうるさく言うつもりはないけどね。 夏休みに入るし、楽しもうよ」


「そうだ! ありちゃんとお泊りしたいー!」



この前、ドーナツを食べにいったときに、話してたんだよね!