「おはよー、百華。 来るのはやいね?」


「ありちゃん、おはよ〜」



ありちゃんにあいさつを返して、ぱたりと机にふせる。


暑さで死にそうです。 クーラーがつくのは1限からで、まだHR前のこの時間は、すごく暑い。



……わたしがだらしないのは、暑さだけが原因じゃないけど。



「どうしたの? 暑さにやられた?」


「あはは〜、まあ、そんなところかな」


「ぜったい違うね。 百華ってウソつくの下手すぎ」



リュックを机に置いてきたありちゃんが、わたしの前の席に座る。


ようやく、わたしも体を起こした。