「くっつくなよ、暑苦しい」
「ふふー、じゃあ腕組もうっと」
めんどくさそうに眉を寄せる氷野くんから一旦離れた真琴ちゃんは、次にカレの腕に自分の腕を絡めた。
う、すごく居心地悪い……。
わたし、いっしょに帰らないほうがいい、よね?
「あ、あー、用事思い出した! だから、氷野くん、わたし先に帰るね!」
「はっ? もも」
「それじゃ、真琴ちゃんもばいばい!」
一方的にそう告げて、久しぶりに全力疾走した。
ふたりに追いつかれないように、ふたりの仲のいい姿を振り払うように、走った。
「っ、はあ……疲れた」



