「蒼になついてるじゃん。 よろしくね」
「気が向いたら」
「テキトーだな、相変わらず……」
どうやら話はそれだけで終わったらしく、茜さんがパッと立ち上がった。
さっき、氷野くんが持ってきたお茶を飲み干すと、片手を上げた。
「じゃあ、はやいけど帰るね〜」
「えっ!? 茜さんもう帰るんすか!?」
さっさと玄関へ向かう茜さんを、江藤くんが追う。
それから、ちょっともめるような声が聞こえてきた。
「いいってば! 駅までだから」
「送らせてください! こんな暗い中、茜さんがひとりで帰ったら危ないんで!」
「もう……わかったから」



