純情ラバーズ






「仕方ない、また明日の仕事終わりにでも来てみるわ。 百華ちゃん、ありがとね」


「いえっ! わたしはなにも……」



頭を下げると、お姉さんは片手を上げて、颯爽と階段を下りていった。


スマートなところも氷野くんみたい……!



そんな、お姉さんと初対面の日の翌日。



「茅ヶ崎さーん!」


「?」



明るい男の子の声に呼ばれて、わたしは足を止めた。


4限が移動教室で、今はその帰り。


誰かはわからないけど、ありちゃんに先に行ってて、と声をかけてその男の子に向き合った。



「はじめまして〜! 俺、江藤 結(えとう ゆい)って言います」