「久々にちゃんとした手料理食ったよ。 今日冷蔵庫になんもなくてよかったかも」
「わああ……!」
氷野くんから最高の言葉と笑顔をもらってしまって、有頂天になる。
どんどん惹かれる。 好きになる。
わたしだけが……。
氷野くんがドアを開けて、振り向く。
メガネをかけてて、ネクタイをゆるめた姿は何度見てもかっこいい。
「長居して悪かったな。 おやすみ」
「はい! おやすみなさい」
隣の家に帰っていくだけなのに、わたしはなんでさみしいとか思ってるんだろ。
もしも、彼女だったら引きとめられるんだよね……。



