キッチンでお茶を入れている氷野くんが、冷静な一言。


そんな氷野くんにおかまいなく、わたしもキッチンに立つ。



「それで、キッチンが左側なんだ〜! 家に帰ってすぐ飲み物にありつけますね!」



テンションが上がったわたしは横に並んでいる氷野くんを見上げて笑う。


その瞬間、息を呑んだ。



「ももはしゃぎすぎだから。 はやく勉強するよ」



わたしが見上げた分、氷野くんと顔の距離が近くて、びっくりした。


びっくりして……ドキドキ、してる。



「もも? 部屋行こ」



お茶とお菓子を乗せたおぼんを持った氷野くんが、こちらを見る。