もう、なんだろうね。
あんたとさ、長く過ごしてきたから。
隣に居ないことがおかしいように感じたんだよ。
最初は1人だったんだよ??
親も居ないようなものだったから。
ただ、あんたがあたしの側に居てくれた。
こんなあたしの側に居てくれた。
そんなことだったのに、
ずっと1人で過ごしてきたはずだったのに。
あんたの温もりや優しさや力強さに触れて。
いつしか、あんたが居ないことが不安になって。
あんたを失って、
あんたをどれだけ傷付けていたのか。
どれだけ、あんたの邪魔になっていたのか。
あんたを気付かぬうちにたくさん苦しめていたのか。
居なくなって、失って、届かなくなって。
あたしはやっと、気が付いた。

