それから少しの間リオンマンとリオンレンジャーの話で盛り上がって、その内席を立った。
「そういえばちゃんと挨拶もしてなかった。今更だけど衵の兄の和平袿です。妹がお世話になりました」
玄関へついていく足で慌ただしく言うと、前で靴を履きながら小さく振り返ったとよちほくん。
「こちらこそわざわざありがとうございました。お土産まで頂いて。改めて都世地歩宵一です。都世地歩、で大丈夫ですよ。呼び辛かったら何とでも。敬語も遣わないでください」
それにはつられて笑う。
後、頷いた。
…都世地歩がドアノブに手をかける。
その動作を偶然目にした時、彼の左肘に、小さな縫い痕が見えた。
半袖から見えた傷。
それは丁度左肘の下、外側に、切り傷のような痕を遺している。
俺はそれに、思い出しそうになる何かを感じた。
「……?」
「?どうかしました?」
「…いや…」
何だったっけ。
