理想の都世知歩さんは、





着信は、兄から。


「もしもし、お兄ちゃん?」



≪衵?久しぶり≫


懐かしい声色に、「久しぶり、どうしたの?」と返しながら二雲のことを気にする。

結局コンビニまで行ったのか考えた時、丁度玄関が開いて二雲が顔を出した。


「わ、」

≪何?俺まだ何も…≫

「や、違う違う」


二雲が、凄い顔をして家に入ったのだ。


≪衵≫


「ん、ごめんごめん」



≪それはいいけど。あのさ≫





嫌な間が空いたと思った。






≪来月からは、俺の家で暮らしてもらうことになった≫