暫くするとちょっと肩を上げるくらいの目覚まし音がして。
都世知歩さんの手が彷徨い始める。
位置的に彼の頭の平行ラインに腰かけているからか、何度か目覚まし代わりに頭をぶっ叩かれた。
ギャァ!と短く悲鳴を上げて数秒後、そっと寝返りをうった枕から覗く双眼がぽーっと開眼する。
脳天を押さえつつ涙目の私の後頭部を、ごめんという代わりに撫でる手は温かかった。
そういう時は朝ご飯の用意を済ませてからそこにいて、都世知歩さんがもそもそと身体を起こすと同時に様子を窺う。
用意といっても、冷蔵庫等のあるもの見て何にしようかとか白米がどうとかそんな程度だ。
『…まだ、みてていいよ。俺もみるから』
ベッドの上に胡坐を掻く彼と、少し離れた下で膝を抱える私。
――一度、偶然。
どんな内容のニュースだったかは忘れてしまったけれど、確か子どものニュースか何かが流れていた時のことだったと思う。
振り返った私の目には、固く唇を結んだ都世知歩さんの表情が映って。
その、何ともいえない表情に、私は慌てて口を開いた。
今の時間、戦隊ものやってるんじゃないですかね、って。チャンネルを変えた。
『…ああ』
小さな間は、さっきと同じ寝起きのそれじゃなかったと思う。
