理想の都世知歩さんは、





「俺さ、…………」


「ん?」

声が小さすぎた。


取り敢えず、都世知歩さんのグレーの薄手ニットから覗くシャツの襟を見つめた。

可愛いシャツだなあ。春色。


「……っだから!俺本業でヒーローになってる奴!」


「はァ?」


「お前聞こえてたくせに反応おそい…」

「いやいやいや…。?」


ヒーローって。

あのヒーローかな。

子どもの頃よく男の子たちに混ざってやったあの、ヒーローごっこのヒーロー?


「~~っだからイヤだった」


ぐ、と項垂れる都世知歩さんを初めて拝見した私はいまいち意味がとれなかった。


都世知歩さんの白い項が真っ赤に染まっているのは見て分かるけど。

顔を覆っているのも分かる。お腹押さえて悶えたいくらい可愛いけど。


「すみません、私いまいち意味がとれていないのですが」


そっと申すと、彼は顔を覆った手の隙間から私を覗いた。