チッ

チッ

チッ


……
………

『ピピピピピピピピピピピピピピッッ…!!!!』

「うわあああああああああああ」


10月18日(土)
突然大音量で鳴り響く時計のアラームで私、川藤ちよは目を覚ました。

「アラーム音、こんな大音量に設定したっけ?」と思いつつ、私はアラームを止めるため、ベッド枕元に置いてある目覚まし時計に手を掛ける。

が。

「……あれ?」

無い。
どれだけ手で探っても、枕元(枕のすぐ隣)にあるはずの目覚まし時計が見当たらない。

眠い目を擦り、なんとか目を開けてようやく見つけたのは、やっとこのアラーム音に耳が慣れた頃だった。

「ふぅ…」

誰だまったく。こんな大音量に設定した奴は。


「………あれれ?」