全てを話し終えても、俺たちは前を向いたまま、しばらくじっとしていた。


『もしさ…』

篤史が言う。

『剣人がまたサッカーしたくなったら、いつでも相手するから』

『…うん』

『正直、ガキの頃、俺の方がサッカー上手かったしな』

『はぁ?』

俺は篤史を見る。

篤史は笑っていた。


やっぱり、こいつはすずに少し似ている。