その日の、非日常の始まりの前日、私達は放課後、教室で駄弁っていた。




「雅は、誰が好き~?」


「えっ!?私!?」


「って、雅しかいないじゃん!ねえ、誰なの!?教えて教えて!」


「それは……」


「うんうん」


「や、やっぱ言わない!……」


「え~~~!


そこは言おうよぉ~~!!」


「だってぇ……。


それに、愛里は私には好きな人教えないんでしょ??」


「うっ……それは………。


うぅ~、わかったわよぉ……」


「わかればよし」




いつものように、笑ったり、怒ったり、拗ねたりして。




そうやって、日常をしていた筈なのに。


本当に、非日常は突然現れた。