久しぶりの雅の顔。


雅の声。


雅の感触。




嗚呼、素敵。


まるで魔法みたい。


雅がいるだけで、私の世界が広がっていく……。




『君を好きでないフリだって、何だってする』




突然、私はその言葉を思い出した。


私も雅も好きな、小説の登場人物の、茂の言葉ー………。




そうだ、好きでないフリをしなければ。


雅を、好きでないフリを。




だって、私は雅の事が好きだから。