-始業式-




はあ…とため息を吐きながら廊下を歩く。




見られている……完全に。


その理由は分かっている。


この茶色い髪の毛…。




「何あの色~」


「入学仕立てで、よくやるわ~」


「一年の癖に生意気…」




そんな先輩達の声が聞こえる。




はあ…。




とその時。




「そこの二年!


一学期早々、私語とは何だ!」




吃驚する位大きな声で、中年位の筋肉質の男の先生が、


ざわざわしていた先輩に注意した。




その大きな声のお陰で、体育館全体がビリビリと震えた。




「チッ…ウチらの私語は駄目で、あの一年の茶髪は良いのかよっ」