-一週間後-




朝、学校に来ると、桜の木に水をやっている男子がいた。


そういえば、今までにも視界に隅っこに、その男子が入っていたような気がする。


あまりにも当たり前に、私の視界の隅っこあったので、今まで気にも留めなかったのだろう。




その男子は、よく見るとクラスメイトの沖本君だった。




いつも水をやっているのかな?




そういえば、彼もサッカー部だったような気がする。


何か、昨日の雅と関係があるのかな。




と思ったけれど、雅と沖本君が話しているところなんて、せいぜい朝の「おはよう」と、帰りの「ばいばい」だけだ。


そんなに接点があるとは思えない。




あるとは思えない。


ある訳ない。


ある訳ない…。