だけど………。




だけど!




私には、平井さんがいる!!


平井さんさえいてくれば、もう………。




そう思って、私は南林先生に怒鳴ってやろうとした瞬間だった。




「一体、どうしたんですか…この騒ぎは」




あまりにも南林先生が大きな声を出してしまった為か、他の先生がこの教室に来たのだ。




涙目で私に隠れる平井さん。


そして、私に怒っていた先生は、呆気ないような顔。




「ち、違うんです仲倉先生……ちょっと、生徒の指導をですねぇ………」


「まさか、貴方また生徒に手を出そうとしたんですか!?


貴方、前にも私の担任だったクラスの生徒に手を出して、不登校にさせたじゃないですか!!


いい加減にしてください!!


この事は、他の先生にも言いますからね」


「いや……だからあの………………」




南林先生は、言葉を失ってしまった。