「私も、茂が好き!


スポーツマンで、友達にも植物にも優しいし、格好良いよね。




あ、私もその本買うんだ!


一緒にレジに行こっ」


「うん、いいよ」




そして、その日から私達は友達、とまでは行かないけれど、ちょくちょく話す仲になった。


それに、平井さんもちゃんと図書委員の仕事をしてくれるようになったし、高校生活も、段々楽しくなってきた。




そんな、ある日の事だった。




「今日は委員会は無しだ。




後、平井。


放課後、職員室に来い」




朝のホームルームに、平井さんが南林先生に、そう言われたのだ。




…何だろう、嫌な予感がする。




『そういえば、いつも鍵を返しに来るのは片岡だな。


もう一人の図書委員は、誰だったかな?』


『えっと………平井さんですが』


『そうか。分かった』