「うん……」




小さい声で、平井さんは返事をした。




このまま去られたら困る。


もっと会話をしないと!




「その小説、すっごい面白いよね!


私も、携帯小説のサイトで見たんだけど……。


やっぱりホラーだから怖いけど、こういう愛情表現とか、ある意味すご過ぎて、ある意味尊敬しちゃうよ。


平井さんは、その小説の登場人物の中で、誰が好き?


あ、もしかして、まだ読んでない?」




……。


あれ?私、もしかして喋りすぎて、ドン引きされてる?




うう………。


また、平井さんに嫌われたんじゃ………。




私が内心不安になった時、




「ううん……読んだ。


私は…茂が好き……………」




今度は、少し笑顔で、平井さんが答えてくれた!