入学して、一週間が経った。




周りはもう、完全に仲良しグループが出来てしまっていて、完全に私は孤立。


だけど、孤立しているのは、私だけではなかった。


あの平井さんも、クラスで孤立していた。




やっぱり、平井さんと仲良くなりたいけれど…誤解をまずは解かなくてはならない。




でも、私に誤解を解く何ていう大仕事…成し遂げられるかな……。




多分無理だろうな、うん無理無理……。


こんな私だもん…。


会話だって、あの日以来…一切していないし。




嗚呼…やっぱり、私の高校生活は、詰まらないまま、終わってしまうのかな?




…そんなの嫌!


だって、中学校生活なんて、もう…ほとんどが辛かったよ。悲しかったよ。




だから、高校だけは……楽しみたい。


遊びたい。


友達と一緒に。その為には、平井さんの誤解を解かないと!


…でも、どうすれば?




真正面から直球で、「私は不良ではありません」なんて言っても、信じてもらえ無さそう…。


だからって、手紙とかそういうのも…う~ん、何か違うよね。




そんなこんなで、悩んでいたところで、HRのチャイムが鳴った。




「えー、今日の一時限目は、クラスの委員を決めようと思う。


委員会に入ると、貴重な体験も出来るし、是非、皆やってみてくれ。




それと、今日の三時限目だがー………」




と、担任の南林先生が言った。


後半は、あまり耳に入ってこなかった。




"委員会"ー………。


良いかも……。




委員会で真面目にやっているところを、平井さんに見てもらえば、


私の事を不良だなんて思わないかもしれない!panmana1-一時限目-




「では、予告通り、今からクラスの委員を決める。


まず、学級委員だがー…やりたい者はいるかー?


男女一人ずつなんだか…」




う~ん…学級委員は…ちょっと荷が重いかな…。


ていうか、私、皆をまとめるとか、そういうの無理だし…。




「はーい、俺やりまーす!」


「私も、やりたいです」




って、皆、結構…積極的!?と思ったけれど、積極的だったのは、学級委員に立候補した二人だけで、


その後の美化委員やら、文化広報委員やらが決まるのには、かなり時間が掛かった。




美化委員も文化広報委員も、見えないところでの活動が多い為、


平井さんの誤解を解くのには難しそう…と思ったので、私は立候補しなかった。




そして、




「じゃあ、次は図書委員だがー…。


立候補者はいるかー?


二人、出てもらいたいんだが。


男女どっちでも構わんぞー」




と先生が言った。




図書委員…もしかしたら、平井さん、本が好きかもしれないし、


図書室利用してもらえるかも…。




そう思って、私は挙手をした。




「じゃあ片岡と、平井だな」




と、先生は言った。




え?私と…平井さん!?アhgiバッと振り向くと、そこには真っ青な顔をした平井さんが、


遠慮がちに手を挙げている姿だった。




おそらく、私の事を恐れていて、たまたま同じ図書委員になってしまって、最悪…とでも思っているのだろう。




嗚呼、やっぱり私、怖がられているんだなあ……。


でも、折角同じ委員になったんだ。


何とかこれで、今までの名誉挽回しないと!




「よし、全部決まったな。


委員になった奴は、今日から早速委員会があるから、


学級委員は会議室にー………」