沖本君の死体は、きっとあの桜の木の下………。


たまたま、その近くに金木犀があるお陰で、私以外の人には、ニオイが分からないようだけれど…。


間違いない。


あの土の色と、私の嗅覚が、あそこに沖本君がいるのだと、言っている。




けれど、あそこを掘り返すつもりはない。


ただでさえ大嫌いな沖本君の、その死体なんか見たくないし、


掘り返したところで、もし誰かに見つかったら、私が犯人だと勘違いされてしまうかもしれない。




さて、どうしようか…………。




雅は、私が思っていた以上に、"やばい"。


それも、かなりだ。




雅を、何とかしないと。


これ以上、雅に罪を犯して欲しくないし、


私の欲望も叶えたくなってきたから。