「あっ、ご、ごめんなさい………。


屋上に用があって……」




そう言う平井さんの手には、購買のパン。




「屋上でご飯食べるの?」




私は、勇気を振り絞って、平井さんに訊ねてみた。


すると、彼女は




「は、はい…」




と、小さく頷いた。




何で敬語……と思いつつも、私は、




「屋上なら閉まってるよ」




と、彼女に教えてあげた。




「そ、そうですか……じゃあ、さようなら!」




慌てたようにして、平井さんはその場を立ち去った。