-翌朝-




昨日デパートで買った新しいワンピースを着て、新しいサンダルを履いて、花の髪飾りをつけて、


雅の家へ向かった。




さあ、今日の雅は、どんな雅かな……?




ピンポーン、とインターホンを鳴らす。




ガチャッと扉が開いて、雅がやって来た。


雅は、目をまん丸にして、私を見た。




もう、背中の真ん中まできている、長くて鬱陶しくなってきた茶髪の髪を耳にかけて、




「お願いがあるの」




と私は言った。




「な、何………?」




震えた声で、雅が問う。