最初で最後の恋

私は、沖本君の家の裏の方に回った。


そこにある沖本君の家の部屋は、カーテンがなくって、外から丸見えなのである。


そこには、沖本君と、沖本君のお母さんと、やっぱり雅がいた。




「わ……、…き……く…………………………す」


「でも、…う………………………わ」


「だ……」


「あの…、…れは………………………よ。


それに…、……た、こ……………………………………………………………い?」


「そ……」


「もう……………で…。


……、……………ない……」




何と言っているかは、よく分からない。


けれど、沖本君は怒っていて、沖本君のお母さんは泣いていて、雅は無表情で髪を乱して、服も乱れているのは分かる。




きっと、あの長い髪の毛の持ち主は雅で、


ずっと沖本君の家に侵入して、沖本君の部屋にいたんだろう。


それで、見つかったと…。




雅は、私が思っていたよりも、かなりキチガイのようだ。


何それ、超面白いんですけど。