-翌朝-




「昨日、平井さんが三階の空き教室から落ちました。


幸いにも、陸上部が出していたマットの上に落ちたようなので、大きな怪我はしてないようですが…。




あの教室は床や柵も傷んでますので、今日からあの教室は立ち入り禁止となりました。


皆さんも、あの教室は入らないようにしてください」




朝のホームルーム。


担任の先生が淡々と喋る。




皆、驚いた表情をしている。


私と、安藤さん達以外は。


安藤さんを含む、いじめっ子達はどこか怯えているような表情だ。




ホームルームが終わると、安藤さん達は担任の先生のところに集まった。


自分達が突き落としたのだと、言うのだろうか。


そう思っていた。


が、彼女は




「先生!私達、見たんです…。


昨日、平井さんがあの教室から自ら飛び降りたのを……」




と言った。




「何、本当か!?」


「はい!あずあずも見ました!」


「ウチらも……」


「そうか、分かった。


教えてくれてありがとう」